【法人向け】Windows 10が社内に残っている場合の対処法|PC入れ替え・ESU・移行手順【2026年版】
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結論:社内にWindows 10が残っているなら、まず対象端末を洗い出し、Windows 11への移行可否とESUの適用状況を確認します。 Windows 10の通常サポートは2025年10月14日に終了しました。端末ごとに「Windows 11へアップグレード」「PCを入れ替え」「ESUで一時継続」「利用を停止」の4つに分け、担当者と対応期限を決めることが先決です。
「Windows 10のPCが数台残っている」「どの部署に何台あるか分からない」。サポートが終了しても、こうした状態のまま使われているPCはあります。買い替えが必要な端末もあれば、現在のPCをWindows 11に更新できる場合もあります。リングローが2026年7月に業務用PCの購入・調達に関わる300人を対象に行った調査では、49.0%が「勤務先にWindows 10端末が残っている」と回答しました。これは回答者300人のうちの割合であり、国内企業全体の残存率を示すものではありません。調査内容はリングローの法人PC調達実態調査で確認できます。

この記事では、社内に残ったWindows 10端末の確認方法、法人向けESUの期限、PC入れ替えの判断基準から移行後の確認までを順番に説明します。
1.Windows 10のサポート終了後も使える? ESUの期限と注意点
Windows 10の通常サポートは2025年10月14日に終了しました。サポート終了後もPCは起動しますが、通常のセキュリティ更新プログラムや技術サポートは提供されません。更新を受けずに業務利用を続けると、脆弱性を悪用された場合に情報漏えいや業務停止につながるおそれがあります。すぐに移行できない法人向けの暫定措置が、ESU(拡張セキュリティ更新プログラム)です。対象端末で緊急・重要なセキュリティ更新プログラムを受け取れる仕組みですが、新機能や通常の技術サポートが復活するわけではありません。ESUを導入しても、Windows 11への移行計画は必要です。
2026年10月14日から法人向けESUは2年目に移行
Microsoftの公表資料によると、商用・教育機関向けWindows 10 ESUの提供期間は、1年目が2026年10月13日まで、2年目が2026年10月14日~2027年10月12日、3年目が2027年10月13日~2028年10月10日です。2026年10月現在は2年目に入っています。一般的な法人向けESUは有償で、年単位の購入が必要です。価格は年ごとに上がり、2年目から新たに購入する場合も1年目のライセンスが必要になります。一部の対象クラウド環境などでは別の条件があるため、MicrosoftのESU案内と契約内容を照合してください。
また、ライセンスを購入しただけでは確認は終わりません。対象PCでESUのライセンス認証が完了し、更新プログラムを受信できているかまで点検します。通常の商用ESUではWindows 10 バージョン22H2などの前提条件を満たす必要があります。適用条件と有効化方法はMicrosoftの案内を確認してください。
※Windows 10のLTSB/LTSCは製品ごとにサポート期限が異なり、上記の通常版Windows 10向けESUの対象ではありません。個別の製品ライフサイクルを確認してください。また、個人向けESUと法人向けESUでは利用条件が異なります。
2.社内のWindows 10を棚卸しする|確認すべき6項目
対応を決める前に、Windows 10が残っている端末を一覧にします。デスク上のPCだけでなく、持ち出し用、予備機、店舗・受付で使う端末も対象です。端末台帳には次の6項目を記録します。
| 確認項目 | 調べる内容 | 確認する理由 |
|---|---|---|
| ① 端末と利用者 | 管理番号、部署、利用者、設置場所 | 対象台数と作業の連絡先を特定する |
| ② OSの状態 | Windows 10のバージョン・エディション、更新履歴 | 22H2か、LTSB/LTSCかなどを区別する |
| ③ ESU適用状況 | 対象年度の契約、ライセンス認証、更新の受信状況 | セキュリティ更新を受けられる状態か確認する |
| ④ Windows 11対応 | 対応CPU、TPM 2.0、UEFI・セキュアブートへの対応、メモリ・ストレージ | 現在のPCを使って移行できるか判断する |
| ⑤ 業務上の制約 | 会計・販売管理ソフト、VPN、認証機器、プリンターなどの対応 | 移行前に検証すべき業務を把握する |
| ⑥ 利用状況とリスク | 扱う情報、外部ネットワークへの接続、使用頻度、代替機の有無 | 対応の優先順位を決める |
Windowsのバージョンは「Windowsキー+R」で「winver」と入力すると確認できます。Windows 11への対応可否は、Microsoft公式のPC正常性チェックアプリなどで調べられます。多数の端末を管理している場合は、社内の端末管理ツールの情報と照合してください。「Core i5だから対応する」「メモリが16GBあるから大丈夫」とは判断できません。CPUの世代・型番に加え、TPM 2.0やセキュアブートへの対応など、Windows 11の公式要件を確認します。BIOS/UEFIなどの設定変更は、社内の管理方針に従って実施してください。
確認が済んだ端末から、台帳に「対応方針」「担当者」「完了予定日」「完了日」を追加します。状況が分からない端末は、確認待ちとして残しておきます。
3.Windows 10が残っている場合の4つの対処法
残っているPCをすべて買い替える必要はありません。ハードウェアの対応状況と業務上の制約に応じて、次の4つに振り分けます。
| 対処法 | 選ぶ条件 | 注意点 |
|---|---|---|
| Windows 11へアップグレード | PCが公式要件を満たし、業務ソフト・周辺機器も対応している | バックアップを取り、代表的な業務で動作を確認する |
| PCを入れ替える | Windows 11の要件を満たさない、故障が多い、業務に必要な性能が不足する | 本体代に加え、設定・データ移行・納期・保証を確認する |
| ESUで一時継続する | 業務システムの都合で移行を延期する必要があり、ESUの適用条件を満たす | 対象年度のライセンスと更新受信を確認し、利用終了日を決める |
| 利用を停止する | 使っていない端末、代替機がある端末 | データを保全し、アカウント解除と適切なデータ消去を行う |
アップグレードできるPCは、まず少数台で試す
Windows 11の要件を満たしていても、会計ソフト、プリンターのドライバー、電子証明書などがそのまま使えるとは限りません。代表的な端末でWindows 11に更新し、普段の業務を一通り試してから対象を広げます。
入れ替えるPCは新品とリユースPCを同じ条件で比べる
Windows 11に正式対応しない端末や、故障・性能不足が続く端末は入れ替え候補です。メール、資料作成、Web会議が中心の部署なら、業務要件を満たすWindows 11対応のリユースPCも比較できます。一方、CADや動画編集などの高負荷業務では、必要な処理性能を優先します。リユースPCは「Windows 11搭載」という表示だけで選ばず、CPUなどの公式対応、正規のOSライセンス、ストレージやバッテリーの状態、保証と故障時の対応を確かめてください。要件外のPCにWindows 11がインストールされているだけでは、Microsoftのサポートや更新プログラムの提供が保証されません。
ESUで継続するPCは、移行の終了日まで決める
業務システムの改修待ちなどで切り替えられない場合は、ESUを一時的に利用する方法があります。ただし、ESUは業務ソフトや周辺機器の動作保証ではありません。移行先のシステム、担当者、テスト日、利用終了日を決めて管理します。
4.どのPCから入れ替える? 優先順位の決め方
予算や作業時間に制約があるなら、古い順ではなく、セキュリティ更新の有無、外部との接続状況、事故が起きたときの業務への影響で優先順位を決めます。
優先度・高:ESU未適用で、外部とつながる端末
ESUが適用されず、インターネットや社内の重要システムに接続するWindows 10端末は、早急に使用状況を確認します。特に顧客情報・機密情報を扱うPCや、管理者権限で使うPCは影響が大きくなります。移行まで時間がかかる場合も、不要な接続の遮断、利用権限の見直し、バックアップの確認など、当面の対策を実施してください。
優先度・中:業務ソフトの制約で移行が難しい端末
販売管理、経理、店舗システムなど、特定のソフトがないと業務を続けられないPCです。ソフトの提供元にWindows 11対応状況を確認し、代替手段が用意できるまでの期間を決めます。Windows 10を継続するなら、ESUの適用条件と更新状況を必ず確認します。ESUが未適用であれば、上の高優先度として扱ってください。
計画的に更新:Windows 11へ移行できる端末
公式要件を満たし、業務ソフトも対応しているPCは、部署ごとに更新日を設定します。対応できることが分かっていても、Windows 10のまま放置せず、移行が終わるまで台帳で進捗を追います。
5.Windows 11への移行・PC入れ替えの5つの手順
手順1:対象PCと作業担当者を確定する
端末台帳をもとに、部署・拠点別の対象台数と利用者を確定します。持ち出し用PCや予備機、店舗・受付端末も含め、所在不明のPCは確認待ちにします。全体の進行管理者と各部署の連絡担当を決めておくと、作業日を調整しやすくなります。
手順2:業務ソフトと周辺機器の対応を調べる
会計・販売管理ソフト、VPN、電子証明書、プリンター、バーコードリーダーなど、止まると困る業務から確認します。Windows 11での対応バージョンや必要な設定は、各ソフト・機器の提供元の案内を参照してください。
手順3:バックアップとデータ移行の方法を決める
保存ファイル、メール、ブラウザー設定、利用者アカウント、アプリのライセンスを洗い出します。暗号化を使用しているPCでは回復キーの管理状況も確認します。バックアップを取るだけで終わらせず、新しい環境で必要なデータを開けるか試してください。
手順4:少数台で動作を確認し、部署ごとに展開する
最初から全台を更新せず、代表的な業務を行う端末で試験導入します。ログイン、社内システムへの接続、印刷、Web会議などを実際に操作し、問題を修正してから部署単位で切り替えます。作業中に業務を止められない部署には、予備機や代替手順を用意します。
手順5:移行完了を確認し、旧PCを処理する
新しいPCでOS更新、セキュリティ設定、業務ソフト、認証、データ参照が正常に動くことを確認します。旧PCは必要なデータを保全したうえで、社内規程に沿ってデータを消去し、廃棄・売却・再利用の記録を残します。台帳の完了日を更新して、作業を終了します。
6.PC入れ替え費用とESU継続費用を比較する
入れ替え費用を比較するときは、端末の購入価格だけではなく、導入から旧PCの処理までを同じ条件で見積もります。
PC入れ替えの総費用 = 本体代 + 初期設定・データ移行費用 + ソフト・周辺機器の対応費用 + 保守・故障対応費用 + 旧PCの処理費用
ESUで利用を延長する場合も、ESUライセンスだけで判断しないことが大切です。継続期間中の保守、故障時の対応、将来必要になる移行作業まで含めて比べます。ESUを使えば当面の買い替えを延期できますが、更新や移行の費用そのものがなくなるわけではありません。必要な仕様も部署によって異なります。外勤用なら重量とバッテリー、一般事務なら画面サイズやメモリ、専門職ならソフトが要求する処理性能を優先します。同じ用途・保証条件で新品とリユースPCの見積もりを取ると、費用差を判断しやすくなります。
PCの性能と費用の考え方については、関連記事の「法人PCの調達コストを削減する方法」でも詳しく紹介しています。
7.Windows 10の法人利用でよくある質問
Q.Windows 10はサポート終了後も使えますか?
A.PCの電源は入り、OSも動作します。ただし、通常のセキュリティ更新は終了しています。業務で使い続ける場合は、ESUが利用できるか、更新を受信できているかを確認し、Windows 11への移行または入れ替えを計画してください。
Q.ESUを適用していないWindows 10が見つかったら、最初に何をすべきですか?
A.まず、そのPCで扱う情報とネットワーク接続の状況を確認します。重要なデータを扱う端末や外部と接続する端末は、不要な接続や利用を制限したうえで、Windows 11への移行・PC入れ替え・法人向けESUの適用を判断してください。セキュリティ対策ソフトを入れているだけでは、OSの更新停止を補えません。
Q.法人向けESUは2026年10月以降も利用できますか?
A.対象となる商用・教育機関向けのWindows 10は、2年目が2027年10月12日まで、3年目が2028年10月10日まで設定されています。年単位のライセンスが必要で、後の年度から購入する場合も前年度分の取得が条件です。ESUによって通常サポートが再開するわけではないため、移行までの一時的な対策と考えてください。
Q.Windows 11へアップグレードできれば、PCを買い替える必要はありませんか?
A.現在のPCがWindows 11の公式要件を満たし、業務ソフトや周辺機器も対応していれば、継続利用できる場合があります。公式要件を満たさないPCにWindows 11を無理にインストールすることは、Microsoftも推奨していません。
Q.Windows 11へ移行したら、サポート期限の確認は不要ですか?
A.不要にはなりません。Windows 11もバージョンとエディションごとに更新期限があります。たとえばWindows 11 バージョン24H2のHome/Proは2026年10月13日に更新提供が終了しました。一方、同じ24H2でもEnterprise/Educationなどは期限が異なります。導入後もバージョン管理を続けてください。
Q.法人用PCは新品に統一すべきですか?
A.新品への統一は必須ではありません。Windows 11の正式対応、業務上の性能、保証、故障時の対応などを満たすリユースPCも選択肢です。部署ごとに必要な仕様を決め、運用費用まで含めて比較してください。
8.まとめ|端末ごとに対応方針と期限を決める
Windows 10が社内に残っている場合は、台数を数えるだけで終わらせず、「誰が使っているか」「ESUが適用されているか」「Windows 11へ移行できるか」「いつ対応を終えるか」を記録してください。まずESU未適用でリスクの高い端末から利用状況を確認し、Windows 11へのアップグレード、PC入れ替え、ESUでの一時継続、利用停止に振り分けます。そのうえで、担当者と期限を決め、移行後の動作確認と旧PCの処理まで進めます。
法人PCを複数台入れ替える場合、R∞PCダイレクトでは用途・台数・希望納期に応じた機種選定や見積もりを受け付けています。無期限保証付きR∞PCの対象製品も取り扱っています(保証には規定・対象条件があります)。機種が決まっていない段階でも、用途や台数からご相談いただけます。
参考資料・出典
- リングロー株式会社「法人PC調達実態調査」(2026年10月14日公開)
- Microsoft「Windows 10 のサポート終了」
- Microsoft「Windows 10 の拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)」
- Microsoft「Windows 10 ESU の有効化と前提条件」
- Microsoft「製品ライフサイクルに関するFAQ:ESU」
- Microsoft「PC 正常性チェック アプリの使用方法」
- Microsoft「Windows 11 のシステム要件」
- Microsoft「Windows 11 リリース情報」
※本記事は2026年10月時点の公開情報に基づきます。ESUのライセンス、価格、適用条件、OSのサポート期限は、導入前にMicrosoftや販売元の最新案内を確認してください。